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敵対的M&Aに対する買収防衛策とは?様々な手法や具体的な手段を解説!

2025.01.07

2024年12月に、クシュタールより買収提案を受けているセブン&アイ・ホールディングスが、一時逆買収を検討していたとのニュースが報じられました。以前は、ライブドア社によるニッポン放送買収騒動の際に、様々な買収防衛策が検討されました。本記事では、買収防衛策として代表的な手法を解説します。

目次

買収防衛策①:パックマンディフェンス

パックマンディフェンスとは、「逆買収」のことを言います。由来は、その名の通りゲームの「パックマン」です。敵に追われて食べられそうなところ、逆転して敵を食べることからこの名がつけられました。

買収防衛策②:クラウンジュエル

クラウンジュエルとは、自社でもっとも魅力的な事業や資産を譲渡等し、自社の魅力をあえて下げ、買収意欲を削ぐ方法のことを言います。。敵対的買収に対する対抗措置となり、「王冠」の「宝石」を外して「王冠」の価値を下げるイメージが由来です。

買収防衛策③:ゴールデンパラシュート

ゴールデンパラシュートとは、経営陣が解任された場合に高額な退職金を支払う契約を結ぶことにより、買収コストを高騰させる買収防衛策のことです。「金の落下傘」は、買収された企業から脱出する手段としてお金を落下傘に見立てたイメージで、この名称がつけられています。

一方、逆に買収を促す一面もあります。ドラマ「ハゲタカ」では、鷲津ファンドの鷲津が、サンデートイズ社の買収を企図。同社の経営陣の退陣のため、多額の退職金等を準備しました。料亭で「ゴールデンパラシュート」と言いながら、ジュラルミンケースを開けて札束を見せつけるシーンが印象深いです。

買収防衛策④:ホワイトナイト

ホワイトナイトとは、敵対的買収を仕掛けられた対象企業が、友好的な買収者を探して買収・合併してもらう買収防衛策です。友好的な買収者を「白馬の騎士」になぞらえてます。

買収防衛策⑤:ポイズンピル

ポイズンピルとは、敵対的な買収者「以外」の株主に対し、新株を市場価格より安く取得できる新株予約権を付与する買収防衛策。買収者の持株比率を下げる目的で、まさに「毒薬」の条項。

 


執筆者 株式会社M&A共創パートナーズ M&Aアドバイザー 篠浦 隆宏 

株式会社みずほ銀行に入行し、富裕層向けの資産運用の提案に従事。株式会社日本M&Aセンターへ転職後、M&Aコンサルタントとして幅広い業種のM&Aをサポート。前職は、新興のM&Aブティックにて主にIT企業のM&A案件を担当し、数多くの譲渡企業の支援に従事。


 

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