Knowledge M&Aお役立ち記事
コクヨ・GMOメディア・じげん 今週のM&A事例について解説!(8月19日~8月25日)
2024.08.26
2024年8月19日~25日に発表となったM&Aの中から、注目すべきM&A事例をピックアップし、その内容について解説いたします。
今週は、株式会社じげん、GMOメディア株式会社、株式会社小松製作所(コマツ)のM&Aについて取り上げます。
目次
コクヨ、富士通コワーコから法人向けサプライ事業を取得
コクヨの概要
1905年に和式帳簿の表紙を製造する「黒田表紙店」として開業。その後、文房具の製造・仕入れ・販売、オフィス家具の製造・仕入れ・販売、空間デザイン・コンサルテーションまで事業領域を広げています。代表的な商品である「Campus(キャンパス)ノート」は知らない人はいないでしょう。
富士通コワーコ
1982年に富士通の子会社として設立。主に、オフィス関連用品の販売、間接材調達支援サービス、PCデータ消去・買取サービスを行っています。オフィス関連用品では、主にプリンタートナー、パソコン周辺機器、事務用品などの富士通純正品を中心に法人向けにオ販売しています。
M&Aの概要・目的
コクヨは、オフィス用品の通販子会社であるカウネットを通じて、富士通コワーコから法人向けサプライ事業を取得します。法人向けオフィス用品の需要は拡大しており、本M&Aによって、提供商材の拡大等のシナジーを見込む予定です。取得価額は非公表。取得予定日は2024年10月1日です。
参照 コクヨ株式会社 2024 年8月23 日リリース 「富士通コワーコ株式会社から「法人向けサプライ事業」の事業譲受に関するお知らせ」
GMOメディア、趣味なびを子会社化
GMOメディアの概要
GMOメディアは、2000年10月 に設立。2005年5月1 GMOメディアアンドソリューションズ株式会社の会社分割により、メディア事業・EC事業を吸収し、GMOメディア株式会社へ商号変更しました。2015年10月には 東京証券取引所マザーズに上場しています。ポイントインセンティブ型ターゲティングメールサービスの「ポイントタウン」やPC・スマホの壁紙、写真、画像提供サービス「壁紙.com」、子どものプログラミング教育情報を提供するサービスの「コエテコ 」を運営しています。
趣味なびの概要
趣味なびは、2017年に設立。全国の趣味教室やワークショップ紹介のプラットフォームを運営しています。講師と参加者のマッチングやコンテンツをシニア施設や商業施設に外部展開する事業も行っています。
M&Aの概要・目的
GMOメディアは、2022年に立ち上げたオンラインスクール向けプラットフォーム「コエテコカレッジbyGMO」のコンテンツを強化することが狙いです。
趣味なびの業績については、。売上高6200万円、営業利益△3100万円、純資産△4000万円。株式75.1%を取得し、取得価額は2億700万円。取得予定日は2024年10月31日です。
参照 株式会社GMOメディア 2024 年8月20 日リリース「株式会社趣味なびの株式取得(子会社化)に関するお知らせ 」
じげん、保険マンモスを子会社化
じげんの概要
株式会社じげん(英: ZIGExN Co., Ltd.)は、ライフイベント(求人・住まい・車など)のメディアを企画・運営するインターネット企業です。M&Aを駆使し、事業を多角化し、現在は40以上のメディアやサービスを運営するコングロマリット企業に成長しました。
じげんのM&Aの歴史については、「じげんのM&Aの歴史とは?40以上の事業運営を実現したM&A手法について解説!」の記事で解説しています。
保険マンモスの概要
保険マンモス株式会社は2005年に設立。保険の情報サイト「保険マンモス」の運営や、提携FP(フィナンシャルプランナー)による保険相談サービス(無料)を提供しています。
M&Aの概要・目的
じげんは転職、住まい、投資、結婚、旅行といったさまざまな分野のインターネットメディアを統合し一括検索できる「ライフサービスプラットフォーム」事業を展開しています。ライフプランニングや保険は、ほとんどのユーザーにとって、重要なサービスの場面であり、本M&Aにより、送客力の強化や顧客単価の向上を見込むほか、ユーザーに保険相談の機会を提供することが可能になります。
保険マンモスの業績については、2024 年3月期は売上高 823 百万円、営業利益 11 百万円。取得価額は6億6600万円。取得予定日は2024年8月30日です。
参照 株式会社じげん 2024 年8月19 日リリース「保険マンモス株式会社の株式取得(連結子会社化)に関するお知らせ」
執筆者 株式会社M&A共創パートナーズ M&Aアドバイザー 篠浦 隆宏
株式会社みずほ銀行に入行し、富裕層向けの資産運用の提案に従事。株式会社日本M&Aセンターへ転職後、M&Aコンサルタントとして幅広い業種のM&Aをサポート。前職は、新興のM&Aブティックにて主にIT企業のM&A案件を担当し、数多くの譲渡企業の支援に従事。
M&Aに関するお役立ち記事の一覧はこちら